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離婚裁判の費用の相場は?誰が払う?

夫婦が離婚する場合、通常は夫婦間の協議を経て離婚手続が開始されます。

これに対して、協議がまとまらなかったり、夫婦の一方が協議に協力しようとしなかったりといった場合には、裁判所が介入する調停によって夫婦双方が合意できる離婚内容を定めていきます。

さらにこの調停を経ても夫婦間で合意が形成されない場合には、家庭裁判所に離婚訴訟を提起し判決による離婚の成立を求めることとなります。

この裁判のことを離婚裁判といいます。

今回は、離婚裁判の費用相場や誰がその費用を支払うべきであるのかについて、詳しく解説していきます。

離婚裁判の流れ

離婚裁判手続きは以下のような流れで行われます。

 

⑴離婚裁判の申立て

申立てには、訴状や夫婦の戸籍謄本の原本及びコピーを含む添付書類と、申立費用及び郵便切手などが必要です。

 

⑵第1回期日の指定と、期日呼出状及び訴状の送達

裁判所は申立てを受けると、当事者の予定を確認したうえで第1回期日を指定します。

その後、裁判所は、期日呼出状を原告に、訴状を被告に送達します。

 

⑶答弁書の提出

被告は、裁判所から送られてきた訴状を確認したうえで、訴状の内容に対する指摘や自己の意見を答弁書に記載できます。

この答弁書は、第1回口頭弁論期日の12週間前までに裁判所に提出しなければなりません。

 

⑷口頭弁論期日

当事者双方が、それぞれが準備した証拠を用いて自己の主張に基づき立証活動を行います。

 

⑸証拠調べ

証拠調べとは、当事者から提出された証拠の証拠力(=どの程度事実を推認させる力があるのかということ)などを審査する手続のことをいいます。

なお、証拠調べには当事者尋問も含まれます。

 

⑹判決の言い渡し

 

⑺控訴

判決の内容に不服がある場合には、家庭裁判所に対して控訴状を提出して控訴を行うことができます。

控訴期間が経過すると一切控訴ができなくなるため、気づいたときには控訴期間を経過していたといった事態にならないよう、控訴期間については細心の注意を払って確認しておくようにしましょう。

 

⑻離婚届の提出

控訴期間が控訴の提起なく経過した場合には、判決が確定し、夫婦は離婚届を原告の本籍地または所在地の市区町村役場に提出します。

これによって離婚が成立します。

離婚裁判の費用の相場

離婚裁判にはまず収入印紙代(13000円~)が必要となります。

収入印紙代の価格は請求する慰謝料の価格や財産分与を行うかどうか、養育費を請求するか・何人分請求するか、面会交流を請求するかによって変動します。

その他、郵便切手代(6000)や証人等の旅費・日当、戸籍謄本を準備するための費用などが必要となります。

また、弁護士に依頼して離婚裁判を行う場合にはさらに弁護士費用も必要になります。

弁護士費用の相場は80万円ほどです。

離婚裁判の費用は誰が支払う?

離婚裁判の費用は大きく訴訟費用と弁護士費用に分けられます。

このうち、訴訟費用に関しては、原告側が一旦支払います。

判決が出た後は、判決時に裁判官が定めた負担割合に基づいて訴訟費用の分担を行うため、裁判官の判断によっては、原告側は一度支払った金額の一部または全部を被告に請求することができる可能性があります。

これに対して、弁護士費用は原則原告負担です。

もっとも、被告側の不貞行為によって離婚する場合などには例外的に被告に弁護士費用を請求することが可能な場合があります。。

離婚に関してお悩みの方は弁護士法人ルミナス法律事務所にご相談ください

今回は、離婚裁判の費用について解説していきました。

弁護士法人ルミナス法律事務所では、離婚問題に詳しい弁護士が在籍しています。

お困りの方はお気軽に一度ご相談ください。

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弁護士紹介

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手須都弁護士の写真

弁護士 神尾 尊礼(かみお たかひろ)

所属
埼玉弁護士会
経歴
2004年3月
東京大学法学部卒業
2004年4月
東京大学法科大学院入学
2006年3月
東京大学法科大学院卒業
2006年12月
司法試験合格・司法修習開始
2007年12月
司法修習修了・弁護士登録
2007年12月
森・濱田松本法律事務所
2009年2月
法テラス埼玉法律事務所
2012年2月
彩の街法律事務所
2019年7月
弁護士法人ルミナス法律事務所

メッセージ

弁護士12年目の経験と再挑戦

弁護士になって10年以上がたちます。
まずは大手渉外事務所に入り、比較的強い立場からの事件を担当していました(会社、地主など)。次に法テラスに行き、全く真逆の、社会的弱者と言われる立場の事件を担当してきました(労働者、賃借人など)。その後自分の事務所を立ち上げ7年間、企業法務から家事(離婚や相続等)、刑事弁護等多くの分野を担当してきました。 携わった事件類型は、弁護士の中でもバラエティの多い方ではないかと思っています。2018年ころから、社会問題となるような事件を多く担当しました。他の専門家の話を聞く中で、1人でやることの狭さ、限界を感じるようになりました。そんな折、弁護士法人ルミナス法律事務所へ参画する機会をいただきました。私自身、やることは大きくは変わりません。自分の経験や知識を少しでも還元できればと思い、弁護士12年目の再挑戦を始めました。

事務所概要

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事務所名 弁護士法人ルミナス法律事務所
弁護士名 神尾 尊礼(かみお たかひろ)
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